キミスイ書評(ネタバレなし)
ごきげんよう、文学YouTuber”ベルりんの壁”のベルです。
大ヒット恋愛青春小説”キミスイ”こと”君の膵臓をたべたい”を読了しました。
書評動画の再生数はなんと1万4,000回を超ました!(2018年1月6日現在)
ぜひご覧ください。
※ネタバレなし
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キミスイ書評(ネタバレあり)
動画ではネタバレなしでお送りしましたので、ここではネタバレを含めた私の気になったポイント・感想を綴っていきます。
偶然、僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。
それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた、秘密の日記帳だった。
そこには、彼女の余命が膵臓の病気により、もういくばくもないと書かれていて――。病を患う彼女にさえ、平等につきつけられる残酷な現実。
【名前のない僕】と【日常のない彼女】が紡ぐ、終わりから始まる物語。
全ての予想を裏切る結末まで、一気読み必至!
※ここからネタバレあり
劇的すぎた!
偶然の出会い、ファンタジーな病気、元彼騒動、旅行・飲酒の実現、ホテルの不備、最期の通り魔と超絶ドラマチックな展開です。
全くあきない!
…代わりに、リアリティからは離れていきます。
ご都合主義が見え隠れすると、少し遠い目線から読むようになってしまいました。
特に通り魔は伏線もあったけれど、交通事故くらいでも…とかね。
しかし、
という大きなテーマを強調するための手法だったのではないかと思います。
実際私も号泣してしまいましたよ…
遺書のシーンは涙が止まらない止まらない。
家で読んでいて良かったです。
以上からも、映像化の方が似合っている気がしますね。
映画も大成功ですし、私は特にアニメで観てみたい欲が強いです。
2018年のアニメ映画に期待大!
君の名に納得
終盤まで明かされることのない主人公の名前。
ただし、”小説家っぽい名前”というヒントで考えを巡らせました。
これはキミスイの楽しみ方の一つですね。
結果、主人公の僕の名前は“志賀春樹”でした。
そして、私は下の名前に大いに納得します。
なぜなら、作中の言い回しが村上春樹をリスペクトしていると思ったからです。
1つの動作や会話にたどり着くまで、言葉で遊ばせる感じとでも言いましょうか。
似ているような気がしました。
ちなみに志賀直哉については読んだことないので考察できなくて申し訳ないです。
私は一度読んだ本を読み返すことは基本的にありません。
しかし、僕の名前を意識して、桜良目線で再度読んでみると面白いかもしれないと思いました。
見落としているメタファーが落ちている気がします。
星の王子さまはどこ?
名前のせいか文学少年の”僕”ですが、おそらく唯一出てきたであろう文学のタイトルは、“星の王子さま”。
桜良から借りたという”意味のある”本です。
私も読んだことがあったため、どんな要素を組み込んでくるのか楽しみにしていました。
しかし、自己完結王子”という言い回しは出てきたような気がするものの、最終的には読まずに終わったのか?空気になってしまいました。
嗚呼、まさに自己完結!
まったく、桜良が珍しく読んだことある本なんだからちゃんと読んであげてよね!笑
こういう”僕”の所作に「鈍感」「絶対モテない」「察せない」「面倒くさい」と思いまくるのですが、見離せないキャラクターなんですよね。
“君の膵臓をたべたい”は“2018年おすすめ本”にもランクインしています!
ぜひ、こちらの記事も確認してみてください。
-まとめ-やっぱり良作
斜に構えていても変えられるチャンスが回ってくる系のお話は好き嫌いが別れると思います。
文章力や粗さも色々言われているみたいですが、
これ、処女作ですよ?
それでここまで社会現象を起こせるのって本当に素晴らしいことです。
読書離れの若者の心をつかみ、あれあよあれよと映画化、漫画化、アニメ化です。
もしかすると作者は自分の思いを伝播する上で、まずは一人で始められる小説を選んだだけかもしれないですよね。
YouTubeにも通じると思うのですが、いくら画質や編集をよくしたってコンテンツ力がないと流行りません。
そして引きつけるタイトル!
バズり力がありますから、あとは自ずとついてくる経験だけじゃないですか!
今後も楽しみですね。
春に向けてぴったりの作品。
サクラ咲ケ!
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それでは、ごきげんよう。